【IoTネットワーク】IoTゲートウエイアプリケーション開発の基礎知識を解説

IoTゲートウエイとは？仕組みと役割を解説

IoT（Internet of Things）とは、さまざまな「モノ」がインターネットに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組みのことです。IoTゲートウエイとは、この仕組みにおいて異なるネットワークを接続する役割を担う、橋渡しのような存在です。具体的には、センサーやデバイスといった末端のIoT機器と、上位ネットワークをつなぐ重要な役割を果たします。

IoTゲートウエイは、まずセンサーなどからデータを取得します。取得したデータは必要な処理やプロトコル変換を行い、上位ネットワークに送信します。上位ネットワークからは、末端のIoT機器を制御するためのコマンドを受信します。

IoTゲートウエイには以下のような役割があります。

プロトコル変換

多様な通信プロトコルを使用するIoTデバイスと、統一されたプロトコルで通信を行う上位のIPネットワークの間で、プロトコルを変換します。これにより、異なるデバイス間の相互通信が可能です。

データ処理・フィルタリング

センサーから送られてくる大量のデータをIoTゲートウエイで処理・集約することで、ネットワークの負荷を軽減可能です。また、異常値の検出や不要なデータの除去といったフィルタリング機能も可能です。

セキュリティ確保

上位ネットワークはオープンな世界なので、暗号化や相手認証などを行う必要があります。

このように、IoTゲートウエイは多様なIoTデバイスと上位IPネットワークを安全かつ効率的につなぎます。

アプリケーション開発で考慮すべき主要なポイント

IoTゲートウエイアプリケーション開発を成功させるため、以下のポイントを考慮してください。

目的の明確化

開発するアプリケーションの目的を明確に定義し、必要な機能をリストアップしてください。インターネットを利用する場合は、セキュリティを確保する方法の検討が必須です。

データフローの設計

IoTデバイス、IoTゲートウエイ、アプリケーションサーバー、そしてユーザーPC間のデータの流れを設計します。

セキュリティ

データフロー設計では、セキュリティ対策が重要です。特にIPネットワークではエンドツーエンドでのセキュリティ確保を考慮し、安全なデータ通信を実現する必要があります。

VNETプラスは、IPネットワーク上でエンドツーエンドの通信セキュリティを保証します。開発者は、IPネットワーク部分はVENTプラスに任せ、アプリケーションの開発に専念することを推奨します。

これまではインターネットを利用する場合は、クラウド上にサーバーを設置し、クラウドサーバーにすべての処理を任せるケースが一般的でした。しかしこの方法は、クラウドサーバーの開発が必要で、さらに運用管理の負担が大きいという課題があります。

仮想ネットワークを導入することにより、これまでの考えに従う必要がなくなります。仮想ネットワークがインターネットを隠ぺいするため、開発者はアプリケーションの実現方法の検討に集中できます。

システムの拡張性

将来的なデバイスの追加や機能の拡張に対応できるよう、柔軟な設計を行う必要があります。VNETプラスで実現する仮想ネットワーク（FPN）では、上位のIPネットワークに関して複雑な設定が不要で、ネットワーク構成を一元的に管理できるため、高い柔軟性があります。

開発コストと運用コストの低減

低コストで運用できるシステムを構築するために、開発段階から運用コストを意識した設計が必要です。VENTプラスを活用することで、LANとインターネットの違いを隠ぺい可能なため、開発コストが削減できます。またこの方法であればクラウドサーバーやVPN装置が不要なため、開発コストだけでなく運用コストを抑えることが可能です。

VNETプラスで実現する仮想ネットワークは、ネットワークに係る制御やセキュリティに係るさまざまな課題を解消できます。そのため、IoTアプリケーション開発を行う際は、仮想ネットワークの利用は有効な方法です。