VNETプラスの運用とVNETアダプタについて

フレキシブルプライベートネットワークを実現する技術「VNETプラス」について解説

VNETプラスを通信の終端装置にインストールするだけで、通信経路に依存しないエンドツーエンドの暗号化通信を実現します。

こちらでは、主にVNETプラスの運用とサービスについて、およびVNETアダプタについて解説しています。

VNETプラスの運用とサービスについて

VNETプラスの運用とサービスについて

VNETプラスの運用とサービス内容は以下の通りです。

VNETサポート装置群

VNETプラスではインターネット上にVNETの動作をサポートする装置群が存在します。すなわち、AS(Account Server)、DC(Direction Coodinator)、およびTS(Tunnel Switch)です。ASは、通信装置がVNETプラスを使用する資格を認証する装置です。DCは、通信装置にユニークな仮想IPアドレスを発行し、通信開始時に通信の経路を指示する装置です。TSは、2台の通信装置が直接通信できない場合に、パケットを中継する役割を果たします。

クラウドでの一括管理

VNET代表ユーザー(以下、単にVNETユーザー)はネットワーク管理者として、AS上でネットワークを一括管理することが可能です。この設定には各通信装置へのVNET IDの割り当てや、通信グループの指定が含まれます。専門的なネットワーク知識は不要です。設定された情報はDCに伝えられ、通信経路の作成に使用されます。DCは通信装置のIPアドレスを常時管理しており、通信装置のIPアドレスが変わっても自動的に追随します。したがって、ユーザーの場所が変わっても一度設定したネットワークを再定義する必要はありません。

簡単なセットアップ

VNETプラスを使用する場合、VNETユーザーは利用する終端通信装置にVNET IDという名前を割り当て、どの通信グループに属するかを設定します。終端通信装置はPC、タブレット、スマートフォン、サーバー、IoT機器など、IPネットワークに接続可能なものなら何でも適用可能です。エンドユーザーは自身が利用する通信装置にVNETプラスをインストールし、ログインするだけで利用を開始できます。

VNETサポート装置群の構築

VNETサポート装置群は通常、VNETテクノロジーによって運用されていますが、これらの装置をユーザーが購入して独自のネットワークを構築することも可能です。購入者はサポート装置群の管理と運用を自己責任で行います。ASの管理項目や入力画面、指定内容を自由に改変できます。アプリケーションインターフェースは公開します。ASごとに全く独立したシステムとなるため、他のVNETシステムと干渉する心配はありません。

テレビ電話とテレビ会議の無料サービス

VNETプラスでは、無料でテレビ電話(VideoPhone)と、テレビ会議(VideoMeeting)のサービスを提供しています。これらはエンドツーエンドの暗号化通信により実現されており、サーバーを介さないため安全です。VideoPhoneはリストから相手を選び、インターホンのように通話を開始でき、資料の共有も可能です。VideoMeetingでは、同一通信グループのメンバーと時間を設定して会議が行え、こちらも資料の共有ができます。これらのサービスはVNETプラスをインストールすることにより無料で利用可能です。

VNETプラスを利用した新規アプリケーション開発サービス

VNETプラスをインストールすると、終端通信装置から見てネットワークが、FPNとして認識されます。FPNは、インターネットとLANの区別がない安全な仮想ネットワークです。開発者は、まずLAN上で新規アプリケーションを開発し、動作検証を行います。次に終端通信装置にVNETプラスをインストールし、再度動作検証を行います。これだけでアプリケーションをインターネット上で公開する準備が整ってしまいます。このプロセスにより、開発効率が大幅に向上し、開発者はアプリケーション機能の開発に専念することが可能になります。

VNETテクノロジーは、このような開発プロセスを全面的にサポートします。

VNETアダプタについて

VNETアダプタについて

ここでは、VNETアダプタに関する情報を記載します。

VNETアダプタの利用場面

VNETアダプタは、終端通信装置に代わってVNETプラスの機能を代行する装置です。

終端通信装置が以下のような場合に、利用することができます。

  • OSがVNETプラスを未サポートの場合

※MacやiPhoneは、2025年2月時点ではVNETプラスがサポートされていません。

  • 組込み型のためにアプリケーションをインストールできない場合

※NASやネットワークカメラは、組込み型のことが多いです。

  • 管理が厳しい業務サーバーの場合

※サーバーにもしものことがあった時に責任が取れないため、サーバー管理者が新規アプリのインストールを許可しない場合があります。

VNETアダプタのネットワークインタフェース

VNETアダプタは、上位と下位の2つのネットワークインタフェースを持っています。上位ネットワークは有線(Ethernet)接続、下位ネットワークは有線または無線です。

通信を開始する通信装置(例:クライアントPC)は、下位ネットワーク側に接続する必要があります。これは、通信開始に先立ってクライアントから送信されるDNS要求パケットを確実にフック(横取り)して、VNETプラスの通信を開始できるようにするためです。

それに対して、通信を待ち受けする通信装置(例:サーバー)は、上位ネットワークと下位ネットワークのどちらに接続しても構いません。

VNET通信と一般通信の併用

下位ネットワークには30台まで通信装置を接続できます。ここにはVNET通信装置と一般通信装置のどちらが接続されていても構いません。

一般通信装置の場合はVNETアダプタがVNET機能を代行しますが、VNET通信装置の場合は、VNETアダプタは単なるNATとして動作します。

どちらの動作をすべきかは、VNETアダプタにより自動的に判断されます。なお、VNET機能代行としての動作とNATとしての動作は、並行して同時に実行できます。

VNETアダプタへの設定作業

VNETアダプタには、サーバーのVNET IDとIPアドレスを登録します。1台のアダプタに、サーバーを4台まで登録できます。

クライアント機能しか実行しない通信装置は、アダプタに登録する必要がありません。

登録作業は、任意のPCから行うことができます。まず、設定用のPCをアダプタのWi-Fiインタフェースに接続します。Wi-FiのSSIDとパスフレーズは、アダプタ購入時の手順書に記載されています。

そして、設定PCのブラウザを立ち上げ、URL欄にアダプタのIPアドレス(192.168.200.1)を入力すると、アダプタの設定画面が表示されます。この画面から、サーバーのVNET IDとIPアドレスを登録します。

また、VNETアダプタは終端通信装置としても動作可能です。

VNETアダプタには4台までサーバーを登録できますが、そのうちの1つを、VNETアダプタ自身にすることができます。このようにすると、VNETアダプタがアダプタとしての動作をするのと同時に、終端通信装置としても動作させることができます。

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VNETプラスは、フレキシブルプライベートネットワーク(FPN)の構築が可能です。NAT越え問題の解決や移動透過性を実現し、エンドツーエンドで暗号化された通信を提供します。VPN装置やインターネット上のサーバーを必要とせず、ネットワーク管理の負担を大きく軽減します。ユーザーは場所を問わず安全な接続が可能です。

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フレキシブルプライベートネットワークの開発支援はVNETテクノロジー

企業名 株式会社VNETテクノロジー
住所 〒220-0072 神奈川県横浜市西区浅間町1丁目4−3 ウィザードビル402
事業内容 情報通信システムの企画および開発
URL https://vnet200.com