ラズパイをインターネット経由で遠隔制御(リモートデスクトップ)する方法

ラズパイをインターネット経由で、Windowsで遠隔制御できるといろいろな応用ができそうです。
ラズパイの遠隔制御はVNC (Virtual Network Computing)で実現できます。VNCはRFB (remote framebuffer)と呼ばれるプロトコルが使われています。
まずはラズパイをLAN経由で遠隔制御できることを確認します。
次にVNETプラスと組み合わせると、簡単にインターネット経由で遠隔制御ができるようになります。
以下にその手順を示します。

ラズパイとWindowsを同一LAN上に接続します。
ラズパイ側の準備:
最近のラズパイはVNCサーバの機能がデフォルトで入っています。
これを起動する方法は下記です。この操作にはラズパイにディスプレイとマウスを接続する必要があります。
左上のラズパイマーク → Preferences → Raspberry Pi Configuration
→ Interfaces → VNCをEnablesにする。
これだけでラズパイの立ち上げと同時にVNCサーバが立ち上がるようになります。

Windows側の準備
RealVNC社のVNC Viewerをダウンロードし、指示に従ってインストールします。
インストールが終わるとSign in画面に移動しますが、VNC viewerだけを使うのであればこの先に進む必要はなく表示を閉じて問題ありません。
RealVNCはviewerとして使うだけなら無料です。

VNC viewerを立ち上げると、サーバを指定する画面が表示されます。
まずは入力窓にラズパイのIPアドレスを入れてみます。
するとユーザ名とパスワードが求められます。
ラズパイのデフォルトは、ユーザ名:pi 、パスワード:raspberryです。
これで、LAN内でラズパイをリモートデスクトップできるようになりました。
ラズパイにディスプレイやマウスを繋げなくともWindowsからネットワーク経由で制御できます。

次にラズパイとWindowsのVNETプラスを立ち上げます(最初から立ち上げていてもかまいません)。
今度はVNC viewerの入力窓にラズパイのVNET IDを入力します。
IPアドレス入力時と同じようにリモートデスクトップができることが確認できます。
すべてVNETプラスにより暗号化されるので安全です。

最後に、Windows PCをインターネットを跨った別の場所に移動します。
全く同じ操作でインターネットを跨るラズパイのリモートデスクトップが実現できます。

補足:
VNC用の無料アプリとして、Ultra VNCというのがあります。こちらはサーバ側も無料ですが、Windows専用のためラズパイのアクセスには使えません。
UltraVNC viewerを使ってラズパイにアクセスすると、No supported authentication nmethods!と表示されます。
WindowsのUltra VNC viewerからWindowsのUltra VNC serverには問題なくつながります。VNETプラスを使うと、インターネット経由でエンドツーエンドのリモートデスクトップができます。
WindowsのReal VNC viewerからWindowsのUltraVNC serverへは繋がりますが、応答が遅く、相性が悪そうです。
Windowsどうしのリモートデスクトップを行うには、Ultra VNC viewerとUltra VNC serverのペアを、ラズパイのアクセスにはReal VNC viewerを使うのがよいです。

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